VW、10速DSGを開発中と発表

　独フォルクスワーゲンは26日、オーストラリア・ウィーンで開かれた自動車国際シンポジウムで、10速デュアルクラッチ式トランスミッション（DSG）や高性能ディーゼルエンジンの開発を行っていると発表した。シンポジウムではフォルクスワーゲンのマルティン・ウィンターコルン最高経営責任者が将来のパワートレイン技術について述べ、2020年までにフォルクスワーゲン車の1台あたりのCO2排出量を95g/kmレベルまで引き下げる方針を示した。

　発表によると、フォルクスワーゲンは直噴ターボ技術を用いたディーゼルエンジン（TDI）やガソリンエンジン（TSI）の投入などにより、これまでにCO2排出量を2000年比で約30％低減させた。2020年までに燃費をさらに15％低減する方針で、その目標達成のため10速DSGをはじめ、高効率パワートレインや軽量化技術などを進めていく。

　フォルクスワーゲン・グループは、これまでに6速と7速のデュアルクラッチ式トランスミッションを商品化しており、コンパクトカーからミドルクラス級サルーン、スポーツカーなどに導入。DSGならではの低燃費とスポーティな走りはユーザーからも支持を集めてきた。10段DSGの投入により、フォルクスワーゲン車の人気がさらに高まる可能性もある。