インドでエンジンを止めた車が丘を上がっていく！ ラダック地方の「磁気の丘」

世界にはまだまだ謎が多いです。さすがはインドです。

エンジンの止まった自動車が勝手に動き出し、丘を上がっていく—インド北部ジャム・カシミール州のラダック地方には、驚くべき現象が発生する丘が存在する。

「マグネティック・ヒル（磁気の丘の意）」はラダック地方のレーから約25キロメートル、高速道路「Leh-Kargil-Batalik」とインダス川に接する砂漠地帯に位置する。土壌には磁気を帯びた鉄が豊富に含まれており、ふもとに止められた車は自然に引き寄せられるのだという。

「マグネティック・ヒル」が引きつけるのは車だけでない。ラダック地方を訪れる多くの観光客も引きつけてきた。注意深く見ていないと見落とす可能性もあるが、高速道路沿いには「マグネティック・ヒル：指定された位置に駐車してエンジンを切ると、車が丘に向かって勝手に上がっていきます」と書かれた看板も設置されている。

ギアをニュートラルに入れた車が時速10キロメートルの速度で丘を上がっていく様子を見て、半信半疑だった観光客は心の底から驚くようだ。シアチェン氷河に向かう途中だというPraveenさん（15）は、「マグネティック・ヒルの話はよく聞いていましたが、実際に見るまではなぜか信じることができませんでした。ニュートンの万有引力の法則に自然が“逆らう”様子を見て本当に驚きました」と感想を語っている。